シンガポールにいるうちに🌴

大好きな東南アジア生活の記録

    

10/6(金)中国・安渓で味わう本物の烏龍茶

今日はアラチャイナという中国の旅行会社を使って、ガイドと専用車付きで烏龍茶の産地である安渓へ行く。今回は日本語を話すガイドさんで、テイさんという方。物腰が柔らかそうな方でIT会社を経営されながら、副業で日本語ガイドをしているらしい。大学の専攻が日本語だったそうで、昔は日本語ができると石材の輸出先である日本企業との折衝ができて就職しやすかったらしい。日本の文化や人に興味を持って日本語を学び始めたというのをよく聞いたが、ビジネスのためだけに日本語を学ぶ人もいることをここで改めて知る。確かに私も英語を学び始めたのはイギリスやアメリカの文化に興味を持ったのではなく、仕事で必要だったからであり、英語を使って色んな国の人と話したかったから英語を学んだ。

まず中国の色んなことを聞く。厦門が属する福建省は烏龍茶の産地で、プーアル茶の産地は雲南省らしい。60%以上発酵した茶を烏龍茶と言い、安渓は鉄観音というブランドが有名。日本では烏龍茶は冷たくして飲むが、中国では熱いのをみな飲む。「中国人は冷たいものは体によくないので、あまり飲みませんよ。ビールも夏以外は常温を飲みます」厦門という場所は経済特区として栄えており、中国の中でもきれいな町で半分くらいはよその省から移り住んできた金持ちが多いとのこと。厦門内(厦門は島)の不動産の値段があがり、金持ちしか家を島内で買えないのだとか。「一平米、90万円くらいしますよ」

ところで去年の半ば頃から子供は2人まで産んでもOKになったらしい。ただ一人っ子政策に慣れてしまい、2人目をあまり産まないのと、子供のためよりも自分のための人生を楽しみたいと考える人も増えているそう。中国の家庭では日本よりも男女が平等で、男性も家事炊事をする。「ところでお寺でみなさん熱心にお祈りされているのを見て、少し意外でした」と言うと、中国の南の方の人や特に学校であまり教育を受けていない年配の方は仏教の信仰心が厚いらしい。「文化大革命で寺を壊したことを、みな間違いだと分かっています。だから今再建しているんです」テイさんも基本的に学校では無神論者として教育を受けているが、仏教の教えは正しいと思っているとのこと。「中国人のマナーが悪いという印象ができてしまったのは、文化大革命時代に礼儀の教育をきちんと受けずに、頑張って急にお金持ちになった人の振る舞いが悪いからです。でもそれはしょうがないです。その時代はそういう教育をしていないので、その時代の人たちはいいマナーが何なのか知らないのです。私の世代以降(テイさんは44歳)はきちんと教育を受けていますから、よくなってきています」しかし私は最終的には、テイさんにぼったくられることになるのだが。

まず鉄観音茶の母樹がある所へ行く。ここで昔の偉い人が本を読んでいた時に、鉄観音茶の木を見つけたそうな。

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景色もこのように美しい。ここにはお寺もあり、少し中を拝見させて頂くとお茶を飲んで行けとおじいちゃんが勧めてくれた。我々はお礼を言って断り、鉄観音茶の工場へ向かう。

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田舎の方に到着した。インドのように電気が止まることはなく、携帯のネットは常時通じるらしい。

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道端で茶を乾燥させている。お姉さんは写真が苦手。

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ちょうど茶摘みをされている方がいる。

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そして茶を作っている民家にお邪魔する。

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家の中にこのように茶を作る一連の機械が置いてあり、製造工程を説明してもらった。(が、ちょっと忘れた)

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奥の部屋でワイルドな工場長がタバコを吸いながら、茶を入れてくれる。ウーロン茶は全部色が濃いとばかり思っていたが、緑茶のような色があるのを初めて知った。左の色が濃いのは焙煎した茶で熟茶といい、緑のは焙煎していない生茶。基本的に生茶を作り、需要があったら60時間かけて焙煎するらしい。杭州の龍井茶のようなまろやかさや繊細さとは違った美味しさがあった。ちなみに紅茶も作っており頂いたが、セイロンティーよりも薄くダージリンティーよりも濃い、今までに飲んだことのない味だった。しかしまだ他にも飲み比べたいので買わなかったのだが、工場長は土産に生茶を持たせてくれた。「田舎の人は優しんですよ」とのこと。謝謝。

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(左が熟茶、右が生茶)

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(これは紅茶)

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(おじちゃん、こっち向いてください)

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お茶の産地はどこも景色が美しい。

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この後に昼食を取って(3人なのに5人前を注文してくれ、また食べきれない)、茶の市場へ行く。

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茶屋がたくさん並び、道端で茶の葉っぱと茎を手作業で仕訳けている。「ここにはどんな人が来るんですか?主に観光客?」「いえ、茶を買いつける業者です」なんと・・・私はそんな場所までしまいに来てしまっていたのか。

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市場に入ると、おばちゃんが熱心に茶を勧めて来る。

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そして台所のような場所で茶を飲ませてくれるが、味が薄い。明らかに安い茶。

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ドライバーの小林さんの知り合いという、いい茶屋に連れて行ってもらう。ここのオーナーは、茶を知り尽くした人に授けられる何かの賞を取られており、茶の作り方の指導もされているような方らしい。かわいいお姉さんが色んな茶を飲ませてくれるが、お昼ご飯を食べすぎてお腹がいっぱい・・・。しかも結構一種類の茶を何回も湯を沸かして飲ませてくれるので、ちょっと大変だった。ここのお茶は明らかに美味しかった。市場で売っている茶は品質が安定していないが、ここの茶は品質の高い茶を作っているとのこと。安いやつ、中級、高いのと飲み比べたが、中級と高いのの違いが私にはあまり分からないので、中級の値段の熟茶と生茶を買うことにした。それぞれ100gで100元とちょっと高い。

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もう一軒に入り、紅茶を試す。ここでもきれいなお姉さんが茶の説明をし、4種類の紅茶を飲ませてくれる。値段は一番安かったのだけれど、野生の紅茶(?)というなぞの茶を買うことにした。値段を聞いてもらうと、お姉さんは20元/100gと言っているように聞こえる。しかしテイさんは30元と言う。中国語の3と日本語の3は同じ発音なので聞き間違うはずはないのだが、私のリスニング力に自信がないため30元を払うと、後でお店の人から10元をテイさんが受け取っているではないか。『私のリスニング力は正しかった!というか、私にわからんように金を受け取れよ・・・』10元は約180円。そんなことで文句を言って気分を害したくなかったので、黙っておいた。私は親切なテイさんに、帰り際10元なんかよりもたくさんのチップを払うつもりでいたのに、これは大変残念だった。

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人によるのだろうけど、こういう所が中国はまだまだ発展途上国なんだろうなと思った。そしてそういう国を旅する以上、ぼったくられることは受け入れるしかないのだろうなとも思った。

帰りの車で、中国・韓国・日本間の危うい歴史や政治的な話になった。こういう場合、私は個人的な意見や相手を否定することは一切述べず、客観的に物を言うようにしている。基本的にこの分野の話を中国や韓国人とはしないのだが、北朝鮮の話題から込み入った話題に入ってしまった。ところで中国で人気の海外旅行先は、一位がタイ、二位が日本らしい。近いということもあるのだろうけど、中国人にとって日本の何が魅力なのか聞いてみると「いい製品を安く買えることと、衛生的な町と礼儀正しさにみな興味を持っています。正直景色や見る所は中国よりもありません」我々にとっては普通のことでも、他の国の人から見ると日本人の礼儀正しさは誇るべきものなのかもしれない。

チップを渡さずに、お礼だけ言ってホテルに戻った。楽しかったのだけれど旅の疲れが重なっているからか、理解できない中国語をずっと聞いているからか、なんだかすごく眠い・・・。それにたった10元を騙し取られたことがどこかにひっかかり、中国の方との付き合い方に影を残した。全員がそうじゃないんだろうけど、これから他の人にも警戒して接しなければならないのか?と思ってしまう。異国で出会った一人の人の振る舞いで、その国全体の人の印象が左右されるのだということを自分も肝に銘じておきたい。

安渓で飲んだ温かい烏龍茶はおいしかった。しかし最後に何か苦いものが、心に残ってしまった。