読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

シンガポールにいるうちに🌴

大好きな東南アジア生活の記録

シンガポール人に敬語を教えるにあたって、気づいたこと

新たな日本語レッスンの生徒さんに、トライアルレッスンをすることになった。今度は働くシンガポール女子。書いている日本語が非常に上手で、尊敬語や謙譲語、ビジネスで使う単語、日本人マネージャーとの面接ポイントなどをさらに知りたいそう。尊敬語や謙譲語は日本人でもきちんと使えない人が多いので(自分もだと思う・・・)、どうやって教えようか考えていた。

自分のことを思い出すと、新入社員の時に尊敬語や謙譲語を誰かに教わったわけではなかった。始めは購買職だったので、嫌でも取引先からの電話応対やメールなどで尊敬語や謙譲語は必要で、ビジネス文書の本で勉強したり、周りの先輩が話しているのを聞いたりして自分なりに習得していった。言わば、感覚だった。

が、今回の方はいくら日本語ができると言っても、外国人なので一つ一つの尊敬語と謙譲語の動詞を教えていくときりがないし、覚えるだけだとつまらなくなってしまう。よって、まずどんなルールに基づいて、尊敬語の動詞ができるのか公式から教えることにした。ちなみに、”〇〇ます”という形の動詞の〇〇の頭に”お”をつけて、お尻に”になる”をつけると尊敬体の動詞になる。ただし、言う(おっしゃる)などの例外はある。

f:id:Nisshi:20170203202220j:plain

この資料を作りながら日本で働いていた時に、どんどん増えてくる外国人の指導に色んな人が手を焼いていたのを思い出した。言葉の問題もあったけれど、一番は文化の違いが大きかったように思う。日本人であれば言われなくても当たり前の”常識”とか”普通”といったことが、外国人には分からない。よって日本人からすると、小さい時に親から躾けられていたようなことから指導しないといけないことになる。例えば私が見てきた外国人に対する注意は『遅刻をしない、仕事中にお菓子ばかり食べない、食べた物の袋を足元に置かずにゴミ箱に捨てろ、机の上をキレイにしろ』など・・・。これらは日本人の新入社員であれば、イチイチ言われなくてもできることばかりだと思う。それに最近の新入社員はインターンシップなどで事前に企業で働いた経験がある人も多く、すぐにミーティングに出して議事録を書かせたり、ネットでマーケットリサーチをさせたりと、もちろん指導は必要だが即戦力になる人もいた。

しかしシンガポールで働いてみると、日本人の常識は外国人から見ると細かかったり異常と思われることも多い。例えば私が見たシンガポール人は、遅刻を普通にし、ランチは1時間半は取り(長いと2時間くらい帰ってこない)、手が空くとFacebookを見たりゲームをしたり携帯で遊んでいた。当然机の上はめちゃくちゃで、朝オフィスに来て始業時間を過ぎているにも関わらず、優雅に新聞を読みだしたのにはひっくり返りそうになった。人にもよるだろうが『やることやってれば、別にいいでしょ?残業したって、残業代も出ないんだから(私が勤めていた会社は、月給に残業代が含まれていた)』というスタンスだった。これくらい、国が違うと文化も違う。

日本で働いていた時に見ていた外国人に対する指導方法は「あれこれするな」「これはだめだ」などと、日本人から見て非常識なことが起こる度に指摘していた。が、こういう文化の違いによる問題が発生することを前提に、新入社員研修かオリエンテーションか何かで、日本の商習慣上どういう行いを不真面目とみるのか、それはなぜなのかをきちんとまず教えればいいのではないかとふと思った。(仕事中に携帯を見ないとか、遅刻しないとか、想定される具体例を挙げて)そうすると、お互いイチイチ注意したりされたりしてモヤモヤしなくなる。その外国人も一旦日本の商習慣を身につけられれば、日本にある他の日系企業でもやっていけるだろうし、シンガポールのような海外にある日系企業でも重宝される気がする。(私もそうだったが、日本人にとっては当たり前のことを、外国人にイチイチ注意するのは非常に動力のいることなので)

これも実際にシンガポールで働かなければ、気づかないことだった。感情的になったりそれはダメと指摘するだけではなく、論理的にその行いがダメな理由を説明し、相手に納得させることができれば外国人も理解すると思う。特に日本にいる外国人の場合は、その国の文化を受け入れることが、ストレスを抱えずに生活するためのポイントにもなってくる。(私は当初シンガポールの文化を受け入れられず、日本の文化のままで暮らしていた時に相当なストレスを感じた。今は日本の生活よりもシンガポールの方が緩くて、逆に楽になってしまったが・・・)

ただ指導する側も、その外国人の文化を学ぶ必要はあると思う。例えば中華系の方は、人前で怒られるとメンツを潰されたと思い、すねたり、すぐ辞めたりと、人前で怒られることに慣れている日本人とは少し違う。日本にいる外国人は、せっかく日本に興味があって日本で働いているので(経済的な理由もあるかもしれないが)、その意欲を失くさないよう、お互いの文化を理解し合ってうまくやっていけたらいいなぁと、Holland Villegeの人気タイ料理屋でラオス料理のラープを食べながら思うのだった。

(辛すぎてタイミルクティーを二杯も飲み、さらに食べ過ぎた・・・)

f:id:Nisshi:20170203205758j:plain

f:id:Nisshi:20170203205818j:plain