日本のお寺の良さにも気づく
実家から車で20分の所に結構広いお寺があるので、新しいカメラで紅葉を撮る練習をすることにした。着いてから知ったのだけれど、このお寺は国指定史跡らしい。外国人も訪れるのか、英語、中国語、韓国語で“靴を脱いでください”という表記があり驚いた。ここは車かバスでしか来ることができないので、外国人向けのツアーがあるのだろうか。
拝観料300円を払い、境内に9つくらいあるお寺を参拝していく。さっそく写真を撮ろうとすると、画面にNo cardと表示されているではないか。どうやらSDカードを入れ忘れたらしい。チーンとなり、しょうがないのでiphoneで撮る。
どの国でも、なんかこう寺にくると落ち着く。今までアジア各国のお寺を見てきたが、日本のお寺もいいなと思った。自然の多い中にひっそりと佇んでいるお寺の周りには、鳥の鳴き声と草や土の良い香りしかしない。しかも私はコケが昔から好きなので、こういうのが風流でたまらない。
紅葉を撮るには少し早かったようで、少し赤くなっている程度だった。それでも美しい。
このお地蔵さんは病気を治してくれるらしい。自分の体調の悪いところをたわしで洗うとよいとのことで、私は不眠が完治するよう頭をゴシゴシたわしで擦り(なんか、たわしなんかで頭を洗うのも気が引けたが・・・)、丁寧に水をかけた。
最後にダルマに入ったおみくじを300円で買うと、なんと大吉だった!これは大事にシンガポールに持って帰ることにする。
昔は日本にいても寺に特に興味はなく、紅葉や桜を見る時、お正月やお盆くらいにしか寺へ行くことはなかった。けれど、ブータンやラダック、シッキムなどでチベット仏教寺院を訪問し、現地のお祈りに立ち会ったり、敬虔なチベット仏教徒のガイドさんが熱心にどの寺でもお祈りされるのを見たり、そのガイドさんたちから幸せとは何かを教わってから、不思議と日本の寺にも興味がわくようになった。というか、寺がなんだか身近に感じるようになった気がする。
今までは寺で『いい仕事につけますように』などと自分の願い事を祈っていたが、もうそれはやめた。みんなが健康で幸せに暮らせることと、自分が少しでも他の人の役に立てますようにと今日はお祈りし、これからもそうするつもり。